Ⅴ-17. みなし再入国許可と再入国許可の違い

日本に在留する外国人が一時的に海外へ出国し、再び日本に戻る場合、再入国の手続きが問題になります。

短期間の出国であれば、みなし再入国許可を利用できる場合があります。
一方、長期間海外に滞在する予定がある場合や、特定の事情がある場合には、通常の再入国許可を検討する必要があります。

この記事では、みなし再入国許可と再入国許可の違いを整理します。


みなし再入国許可とは

みなし再入国許可とは、有効な旅券と在留カードを持つ中長期在留者が、出国後1年以内に再入国する場合に、事前に再入国許可を受けなくても再入国できる制度です。

出入国在留管理庁のQ&Aでは、出国の日から1年以内に再入国する場合、有効な旅券と在留カードを持っていれば、みなし再入国許可により出入国でき、特に事前の手続きは不要とされています。

ただし、出国後1年以内であっても、在留期限が先に到来する場合には、その在留期限までに再入国する必要があります。


再入国許可とは

再入国許可は、1年を超えて海外に滞在する予定がある場合などに、事前に地方出入国在留管理官署で許可を受ける手続きです。

通常の再入国許可には、一回限り有効なものと、有効期間内であれば何度でも出入国できる数次再入国許可があります。

再入国許可の有効期間は、現在の在留期間の範囲内で、最長5年、特別永住者は最長6年とされています。


基本的な違い

みなし再入国許可と再入国許可の違いを整理すると、次のとおりです。

項目みなし再入国許可再入国許可
事前申請原則不要必要
出国期間原則1年以内最長5年の範囲内
在留期限との関係在留期限が先ならその期限まで現在の在留期間の範囲内
延長海外で延長不可原則として許可期間内
対象有効な旅券・在留カードを持つ中長期在留者等長期出国予定者等
回数回数制限なし一回限りまたは数次

みなし再入国許可で注意すべきこと

みなし再入国許可で特に注意すべき点は、海外で延長できないことです。

たとえば、次のような場合には注意が必要です。

  • 出国後1年以内に戻れない可能性がある
  • 在留期限が1年以内に到来する
  • 海外で病気・仕事・家族事情が発生する可能性がある
  • 日本で更新申請中に出国する
  • 入管から審査に関する連絡が来る可能性がある

在留期間更新・在留資格変更の申請中にみなし再入国で出国する場合、従前の在留期間満了日から2か月を経過する日、または出国日から1年のいずれか早い日までに再入国し、申請結果を受け取る必要があります。


短期滞在は対象外

観光、商用、親族訪問などの「短期滞在」の在留資格で来日している方は、原則として再入国許可は認められず、みなし再入国許可の対象にもなりません。短期滞在中に一度出国すると、次に入国するときは新規の入国として扱われます。

短期滞在で来日している方が一時出国する場合は、この点に注意が必要です。


よくある注意点

再入国に関しては、次の点に注意が必要です。

  • みなし再入国許可は海外で延長できると思っている
  • 在留期限より後に戻ればよいと誤解している
  • 出国時にみなし再入国の意思表示を忘れる
  • 更新申請中に出国し、連絡を受け取れない
  • 短期滞在でもみなし再入国が使えると思っている
  • 1年以上海外に滞在するのに再入国許可を取っていない
  • パスポートや在留カードの有効期限を確認していない

まとめ

みなし再入国許可は、出国後1年以内に再入国する場合に便利な制度です。

ただし、在留期限が先に到来する場合はその期限までに再入国する必要があり、海外で有効期間を延長することはできません。

1年を超える出国予定がある場合や、海外滞在が長引く可能性がある場合には、事前に通常の再入国許可を検討することが重要です。


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