Ⅷ-3.在留カードの見方|在留資格・在留期間・就労制限の確認方法

外国人を雇用する企業、外国人と結婚した配偶者、外国人本人から、在留カードの見方について相談を受けることがあります。

「在留カードのどこを見れば働けるか分かりますか」

「在留期限はどこに書いてありますか」

「就労制限の有無とは何ですか」

「資格外活動許可があるかどうかは、どこを確認すればよいですか」

在留カードは、日本に中長期間在留する外国人にとって非常に重要なカードです。

在留資格、在留期間、在留期限、就労制限の有無などが記載されており、外国人本人の在留状況を確認する基本資料になります。

特に企業が外国人を雇用する場合、在留カードの確認は重要です。

この記事では、在留カードの基本的な見方、表面・裏面で確認すべきポイント、就労制限、資格外活動許可、偽変造確認の注意点を解説します。

1.在留カードとは

在留カードは、中長期在留者に対して交付されるカードです。

出入国在留管理庁は、在留カードについて、氏名、生年月日、性別、国籍・地域、住居地、在留資格、在留期間、就労の可否など、出入国在留管理庁長官が把握する情報の重要部分が記載されているカードと説明しています。
(出典:「在留カード」はどういうカード?、出入国在留管理庁ウェブサイトより)

在留カードは、外国人本人の身分証明書であると同時に、在留資格や就労可否を確認するための重要な資料です。

ただし、在留カードを見ただけで、すべての就労可否を判断できるわけではありません。

職務内容と在留資格の関係、資格外活動許可の内容、指定書の有無なども確認する必要があります。

2.在留カード表面で確認するポイント

在留カードの表面では、主に次の項目を確認します。

・氏名
・生年月日
・性別
・国籍・地域
・住居地
・在留資格
・在留期間
・在留期間の満了日
・就労制限の有無
・カード番号
・顔写真

特に重要なのは、在留資格、在留期間の満了日、就労制限の有無です。

企業が外国人を雇用する場合には、「この人を雇えるか」だけでなく、「この人をこの業務に就かせてよいか」を確認する必要があります。

3.在留資格を見る

在留カードには、現在の在留資格が記載されています。

在留資格には、就労系、身分系、非就労系などがあります。

就労系の例は、次のようなものです。

・技術・人文知識・国際業務
・企業内転勤
・経営・管理
・技能
・特定技能
・高度専門職

身分系の例は、次のようなものです。

・日本人の配偶者等
・永住者の配偶者等
・定住者
・永住者

非就労系の例は、次のようなものです。

・留学
・家族滞在
・文化活動
・短期滞在

出入国在留管理庁の在留資格一覧表では、在留資格ごとに該当例や在留期間が整理されています。
(出典:在留資格一覧表、出入国在留管理庁ウェブサイトより)

在留資格名だけでなく、実際の業務内容がその在留資格に合っているかを確認することが大切です。

4.在留期間の満了日を見る

在留カードには、在留期間の満了日が記載されています。

これは、その在留資格で日本に在留できる期限です。

在留期限を過ぎたまま日本に滞在すると、不法残留の問題が生じます。

企業が外国人を雇用する場合、在留期限の管理は非常に重要です。

雇用時だけでなく、雇用継続中も、在留期限が近づいたら更新申請の準備を促す必要があります。

更新申請は、在留期限直前ではなく、余裕をもって準備することが望ましいです。

5.就労制限の有無を見る

在留カードの表面には、「就労制限の有無」が記載されています。

出入国在留管理庁の在留カードの案内では、「就労不可」の記載がある場合、原則雇用はできないものの、在留カード裏面の資格外活動許可欄を確認するよう説明されています。また、一部就労制限がある場合は、制限内容を確認する必要があります。
(出典:「在留カード」はどういうカード?、出入国在留管理庁ウェブサイトより)

主な表示は、次のようなものです。

・就労制限なし
・在留資格に基づく就労活動のみ可
・就労不可
・指定書により指定された就労活動のみ可

「就労制限なし」であれば、在留資格上、就労活動に広い制限はありません。

一方、「在留資格に基づく就労活動のみ可」の場合、その在留資格で認められる範囲内で働く必要があります。

「就労不可」と記載されている場合でも、裏面に資格外活動許可がある場合には、一定範囲でアルバイト等ができることがあります。

6.裏面の資格外活動許可欄を見る

在留カードの裏面には、資格外活動許可欄があります。

留学や家族滞在の方がアルバイトをする場合などには、この欄の確認が重要です。

出入国在留管理庁は、資格外活動許可について、現在持っている在留資格に属さない収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を行おうとする場合に必要な許可と説明しています。
(出典:資格外活動許可について、出入国在留管理庁ウェブサイトより)

また、資格外活動許可を確認する際には、証印シール又は資格外活動許可書の確認とあわせて、在留カード裏面も確認するよう案内されています。
(出典:資格外活動の許可、出入国在留管理庁ウェブサイトより)

企業が留学生や家族滞在の方をアルバイトとして雇用する場合は、在留カード表面だけでなく、裏面の資格外活動許可欄を必ず確認します。

7.指定書の確認が必要な場合

在留カードの就労制限欄に「指定書により指定された就労活動のみ可」などと記載されている場合があります。

この場合、在留カードだけでは具体的な活動内容が分かりません。

パスポートに添付された指定書を確認する必要があります。

特定活動などでは、指定書により活動内容が個別に指定されていることがあります。

指定書を確認せずに雇用や業務内容を判断すると、在留資格上認められない活動に従事させてしまう可能性があります。

8.在留カードの有効性を確認する

在留カードについては、偽変造や失効情報の確認も重要です。

出入国在留管理庁は、在留カード等読取アプリケーションを無料配布しており、在留カード等のICチップ内に保存されている身分事項や顔写真等の情報を読み取り、券面記載情報と見比べることで偽変造の有無を確認できるものとして案内しています。
(出典:在留カード等読取アプリケーション/失効情報照会 サポートページ、出入国在留管理庁ウェブサイトより)

また、在留カード番号と有効期間の満了日を入力することで、在留カード番号の有効性を確認できる失効情報照会も案内されています。
(出典:在留カード等番号失効情報照会について、出入国在留管理庁ウェブサイトより)

企業が外国人を雇用する場合、在留カードの券面だけでなく、必要に応じてアプリや失効情報照会を利用することも検討します。

9.企業が確認すべきこと

外国人を雇用する企業が、在留カードで最低限確認すべきことは次のとおりです。

・本人のカードか
・氏名、生年月日、国籍・地域
・在留資格
・在留期間の満了日
・就労制限の有無
・資格外活動許可の有無
・指定書の有無
・在留カード番号の有効性
・業務内容が在留資格に合っているか

在留カードの確認は、外国人本人を疑うためではありません。

本人が適法に働き、企業が不法就労を防ぐための基本的な手続きです。

10.まとめ

在留カードは、外国人の在留資格、在留期間、就労制限などを確認する重要な資料です。

特に企業が外国人を雇用する場合、在留カードの見方を理解しておくことは不可欠です。

この記事のポイントを整理すると、次のとおりです。

・在留カードには、在留資格、在留期間、在留期限、就労制限などが記載されている
・在留資格名だけでなく、実際の業務内容との関係を確認する必要がある
・在留期限は雇用継続中も管理する必要がある
・「就労不可」と記載されていても、裏面の資格外活動許可欄を確認する
・特定活動などでは指定書の確認が必要になる場合がある
・偽変造確認や失効情報照会も必要に応じて行う
・在留カード確認は、本人と企業の双方を守るための手続きである

在留カードは重要な資料ですが、在留カードだけですべてを判断できるわけではありません。

業務内容、雇用契約、資格外活動許可、指定書、在留資格の該当性を総合的に確認することが大切です。

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参考資料・出典

「在留カード」はどういうカード? 出入国在留管理庁ウェブサイトより
在留資格一覧表 出入国在留管理庁ウェブサイトより
資格外活動許可について 出入国在留管理庁ウェブサイトより
資格外活動の許可 出入国在留管理庁ウェブサイトより
在留カード等読取アプリケーション/失効情報照会 サポートページ 出入国在留管理庁ウェブサイトより
在留カード等番号失効情報照会について 出入国在留管理庁ウェブサイトより
出入国管理及び難民認定法 e-Gov法令検索より