経営・管理ビザで日本に在留している外国人は、在留期間の満了前に更新申請を行う必要があります。
更新では、当初の申請時に計画していた事業が、実際に継続して行われているかが確認されます。
そのため、決算、売上、取引実績、事業所、従業員、納税状況などが重要になります。
この記事では、経営・管理ビザの更新で確認されるポイントを整理します。
更新では事業の継続性が確認される
出入国在留管理庁は、「経営・管理」の在留資格で在留する外国人について、在留期間の更新申請では、事業の経営・管理という在留活動を継続して行うことができるかという観点から審査すると説明しています。また、事業者としての義務を適切に履行する必要があるとされています。
つまり、更新では、会社が形式的に存在しているだけではなく、実際に事業が行われているかが確認されます。
確認される主な項目
経営・管理ビザの更新では、次のような項目が確認されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 決算状況 | 売上、利益、赤字・黒字 |
| 事業実態 | 取引先、契約、請求、入金 |
| 事務所 | 事業所が継続して確保されているか |
| 役員・従業員 | 経営者本人や常勤職員の状況 |
| 納税 | 法人税、消費税、源泉所得税等 |
| 社会保険 | 加入・納付状況 |
| 事業計画 | 今後の事業継続見込み |
| 経営者の活動 | 本人が実際に経営しているか |
更新では、過去の計画よりも、現在の実績が重視されます。
決算が赤字の場合
会社が赤字であること自体が、直ちに更新不許可になるとは限りません。
設立初期の会社では、初年度や数年間は赤字になることもあります。
ただし、赤字の場合には、次のような点を説明する必要があります。
- 赤字の理由
- 売上見込み
- 資金繰り
- 取引先の状況
- 事業改善策
- 今後の収支計画
- 追加資金の有無
赤字でも、事業が継続できる見込みがあるか、経営者として改善策を講じているかが重要です。
売上・取引実績を示す資料
事業実態を説明するためには、売上や取引を示す資料が重要です。
主な資料は次のとおりです。
- 決算書
- 確定申告書
- 請求書
- 領収書
- 契約書
- 発注書
- 納品書
- 銀行口座の入出金記録
- 取引先一覧
- 商品・サービス資料
- ホームページ・広告資料
売上が少ない場合でも、具体的な取引活動があるか、今後の契約見込みがあるかを整理することが重要です。
事業所の継続
更新時にも、事業所が継続して確保されているかが確認されます。
次のような場合には注意が必要です。
- 事務所を解約している
- 自宅に移転している
- 事業用として使えない物件に移った
- 契約期間が短い
- 事業所の実態が見えにくい
- 郵便物や看板などが整っていない
事務所の移転があった場合には、移転理由、新しい事務所の契約内容、事業継続への影響を整理します。
事業者としての義務
経営・管理ビザでは、事業者としての義務を適切に履行しているかも重要です。
確認される可能性があるものには、次のようなものがあります。
- 法人税等の申告・納税
- 消費税の納付
- 源泉所得税の納付
- 社会保険加入
- 労働保険
- 給与支払事務所の届出
- 許認可の更新
- 会社法上の手続き
税金や社会保険の未納、許認可の不備がある場合には、更新時に問題になることがあります。
よくある注意点
経営・管理ビザの更新では、次の点に注意が必要です。
- 決算書を見ればよいだけと考えている
- 赤字の理由を説明していない
- 売上や取引実績を示す資料が不足している
- 事務所を事業用として維持していない
- 税金・社会保険の納付状況を確認していない
- 経営者本人の活動実態を説明できない
- 事業計画と実績の差を説明していない
- 許認可の更新を忘れている
まとめ
経営・管理ビザの更新では、事業が継続して行われているか、経営者本人が実質的に経営・管理に関与しているかが確認されます。
特に重要なのは、決算、売上、取引実績、事務所、納税、社会保険、今後の事業計画です。
赤字や売上減少がある場合でも、理由と改善見込みを資料で説明できるようにしておくことが重要です。
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