0-11. 在留資格該当性とは?その在留資格に当たるかを判断する考え方

∞ 在留資格の基礎知識・総論

在留資格申請では、まず「その人の活動や身分が、申請しようとしている在留資格に当たるか」を確認します。

この考え方を、一般に在留資格該当性といいます。

少し専門的な言葉ですが、簡単にいえば、
「その在留資格で申請する前提があるか」
という入口の確認です。

この記事では、在留資格該当性とは何かを、外国人本人や企業・家族の方にも分かりやすく整理します。


在留資格該当性とは

在留資格該当性とは、外国人が日本で行おうとする活動、または日本で有する身分・地位が、入管法で定められた在留資格の内容に当てはまるかどうかを確認する考え方です。

出入国在留管理庁の在留資格一覧表では、在留資格ごとに、日本で行うことができる活動、該当例、在留期間が示されています。

たとえば、次のように考えます。

日本での予定検討される在留資格
専門職として会社で働く技術・人文知識・国際業務
海外関連会社から日本へ転勤する企業内転勤
日本で会社を経営する経営・管理
日本人と結婚して日本で暮らす日本人の配偶者等
日本の学校で学ぶ留学

該当性は「希望」ではなく「実際の内容」で判断する

在留資格は、本人や会社の希望だけで決まるものではありません。

たとえば、企業が「この外国人を正社員として採用したい」と考えていても、予定する仕事が申請する在留資格に合っていなければ、申請は難しくなります。

表面的な説明実際に確認すべきこと
海外営業として採用したい実際の業務は海外顧客対応・貿易実務か
通訳として採用したい実際に通訳・翻訳業務が中心か
エンジニアとして採用したい技術的業務に従事するのか
経営者として来日したい実際に経営・管理活動を行うのか
配偶者として呼びたい婚姻関係の実体があるか

該当性では、肩書きや希望ではなく、実際の活動内容や身分関係が重要です。


就労系在留資格の該当性

就労系在留資格では、特に「仕事内容」が重要です。

たとえば、「技術・人文知識・国際業務」では、専門的・技術的な業務や、外国文化に基盤を有する業務に従事する必要があります。技術者、通訳、デザイナー、語学教師、マーケティング業務従事者などが該当例として挙げられています。

一方で、単純作業や現場作業が中心の場合は、技術・人文知識・国際業務として説明することが難しい場合があります。


身分系在留資格の該当性

身分系在留資格では、仕事内容ではなく、本人の身分や地位が重要になります。

身分・地位検討される在留資格
日本人の配偶者日本人の配偶者等
日本人の子日本人の配偶者等
永住者の配偶者永住者の配偶者等
永住者として許可を受けた人永住者
日系人や特別な家族事情がある人定住者

ただし、婚姻届があるだけで足りるとは限りません。
夫婦としての実体や生活状況などが確認されることがあります。


該当性が問題になりやすい例

次のような場合は、該当性の確認が特に重要です。

ケース注意点
留学生を採用する仕事内容が就労系在留資格に合うか
外国人社員が転職する転職後の業務が現在の在留資格に合うか
経営・管理を申請する実際に経営活動を行うか
配偶者を呼び寄せる婚姻の実体を説明できるか
家族滞在で呼ぶ対象となる家族関係か
特定活動を検討する指定される活動内容に当たるか

該当性を説明するための資料

該当性は、申請書だけでなく資料で説明することが大切です。

申請類型資料の例
就労系職務内容説明書、雇用契約書、組織図、会社案内
企業内転勤海外会社と日本会社の関係資料、辞令、職務内容
経営・管理事業計画書、登記事項証明書、事務所資料
配偶者等戸籍、婚姻証明書、質問書、交際経緯資料
家族滞在親族関係資料、扶養者の収入資料
留学入学許可書、在学証明書、学費・生活費資料

よくある誤解

在留資格該当性については、次のような誤解があります。

  • 大学を卒業していれば、どんな仕事でも就労系在留資格が取れると思っている
  • 会社が採用したいなら、在留資格も認められると思っている
  • 結婚すれば、配偶者の在留資格が必ず取れると思っている
  • 会社を設立すれば、経営・管理に該当すると思っている
  • 家族であれば、誰でも家族滞在で呼べると思っている

在留資格申請では、まずその在留資格に当たる活動・身分であるかを確認することが重要です。


まとめ

在留資格該当性とは、外国人が日本で行おうとする活動や身分が、申請する在留資格に当てはまるかを確認する考え方です。

就労系では仕事内容、身分系では婚姻・親子・定住性などが重要になります。
在留資格名だけで判断するのではなく、実際の活動内容や生活実態を資料で説明できるかを確認することが大切です。


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