2026年10月から在留資格の手数料が大幅改定へ|変更・更新・永住申請への影響を整理

Coffee Break

【2026年8月30日更新】
本記事は、2026年7月に公表された改定案をもとに作成していましたが、出入国在留管理庁から2026年8月28日に正式な改定内容が公表されたため、記事全体を確定情報に基づいて更新しました。

外国人を雇用している企業や、日本で生活する外国人の方にとって、在留資格の変更・更新・永住申請にかかる手数料は、決して無視できない実務上のコストです。

これまで、在留資格変更許可や在留期間更新許可の手数料は、比較的低額に抑えられてきました。

しかし、2026年10月1日からは、在留資格変更許可、在留期間更新許可及び永住許可に関する手数料が大幅に改定されます。

変更・更新の手数料は、これまでの一律料金から、実際に許可された在留期間に応じて金額が変わる段階制になります。

また、永住許可の手数料は、現在の10,000円から200,000円になります。

今回の改定について特に重要なポイントは、次のとおりです。

  • 新料金は2026年10月1日以降に行う申請に適用される
  • 2026年9月30日までに申請した場合は、許可が10月以降でも旧料金となる
  • 変更・更新は、希望した期間ではなく、実際に許可された在留期間で料金が決まる
  • 窓口申請は最大75,000円、オンライン申請は最大65,000円となる
  • オンライン申請では別途330円又は550円の決済手数料がかかる
  • 永住許可の手数料は200,000円となる
  • 一定の場合には減額又は免除の措置があるが、対象は限定される

なお、永住許可をめぐっては、手数料改定とは別に、2027年4月から許可基準と取消制度の見直しが行われます。詳しくは「2027年4月の永住許可制度改正|許可基準と取消制度の見直し」で解説します。

今回のテーマ:在留資格関係の手数料が大きく変わる

今回、手数料が大きく改定されるのは、主に次の手続です。

  • 在留資格変更許可
  • 在留期間更新許可
  • 永住許可

在留資格変更許可とは、たとえば「留学」から「技術・人文知識・国際業務」へ変更する場合や、現在の在留資格から別の在留資格へ変更する場合の手続です。

在留期間更新許可とは、現在の在留資格で引き続き日本に在留するため、在留期限前に行う更新手続です。

永住許可とは、現在の在留資格を持つ外国人が、在留資格「永住者」への変更を希望する場合に法務大臣から受ける許可です。

なお、海外にいる外国人を日本へ呼び寄せるための在留資格認定証明書交付申請は、今回の手数料改定の対象ではありません。認定証明書の交付申請には、引き続き入管へ納付する手数料はかかりません。

2025年4月にも手数料が改定されている

在留関係手続の手数料は、2025年4月1日にも一度改定されています。

手続2025年3月31日まで2025年4月1日から
2026年9月30日まで
在留資格変更許可4,000円窓口6,000円
オンライン5,500円
在留期間更新許可4,000円窓口6,000円
オンライン5,500円
永住許可8,000円10,000円

2025年4月の改定は数千円単位でしたが、2026年10月の改定では、変更・更新が最大75,000円、永住許可が200,000円となります。

そのため、外国人本人だけでなく、外国人社員の手続費用を負担している企業にも大きな影響が生じます。

この記事では、2026年10月から予定されている在留資格関係手数料の改定について、これまでの経緯、具体的な金額、なぜ大幅な引上げとなるのか、外国人を採用する企業や外国人本人にとって考えられる影響を整理します。

なぜ2026年に大幅改定されるのか

今回の改定の法的な根拠となるのが、2026年5月29日に成立し、同年6月5日に公布された令和8年入管法等改正法です。

改正前の入管法では、在留資格変更許可、在留期間更新許可及び永住許可などの手数料について、法律上の上限額が原則として10,000円とされていました。

今回の法改正により、法律上の上限額は、変更・更新について100,000円、永住許可について300,000円に引き上げられました。その範囲内で、実際に納付する金額が政令により定められています。

出入国在留管理庁は、手数料額の算定に当たり、次のような要素を考慮したと説明しています。

  • 審査に要する人件費、システム費、事務費などの実費
  • 外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用
  • 許可される在留期間に応じた受益の程度
  • 諸外国における同種の手数料
  • オンライン申請の促進
  • 今後の物価変動への対応

これは出入国在留管理庁が示している制度設計上の説明です。一方で、本人の収入、家族構成、更新回数や企業の外国人雇用人数によって、実際の負担感には大きな差が生じます。

2026年10月1日からの変更・更新手数料

2026年10月1日以降に行う在留資格変更許可申請及び在留期間更新許可申請では、実際に許可される在留期間に応じて、次の手数料が適用されます。

許可された在留期間窓口申請オンライン申請オンライン支払総額
3か月以下10,000円10,000円10,330円
3か月超6か月以下18,000円15,000円15,330円
6か月超1年未満25,000円21,000円21,330円
1年33,000円27,000円27,330円
1年超3年未満48,000円42,000円42,330円
3年以上5年未満64,000円56,000円56,550円
5年以上75,000円65,000円65,550円
オンライン支払総額には、指定委託事業者へ支払う決済手数料を含みます。

重要なのは、申請時に希望した在留期間ではなく、審査の結果として実際に許可された在留期間によって納付額が決まることです。

たとえば、申請書で5年を希望していても、実際に許可された期間が1年であれば、窓口申請では33,000円、オンライン申請では27,000円の区分になります。

反対に、5年以上の在留期間が許可された場合は、窓口申請で75,000円、オンライン申請で65,000円となります。

在留期間は本人が自由に選択できるものではありません。在留資格、活動内容、雇用状況、届出状況、納税・社会保険の状況などを踏まえて、入管が個別に判断します。

在留期間の基本的な考え方については、「在留期間とは?1年・3年・5年の違いと更新時の考え方」もご参照ください。

9月30日までの申請には旧料金が適用される

新料金が適用されるかどうかは、原則として許可日ではなく申請日で判断されます。

  • 2026年9月30日までに申請:改定前の手数料
  • 2026年10月1日以降に申請:改定後の手数料

たとえば、2026年9月25日に在留期間更新許可申請を行い、11月に許可された場合でも、申請日が9月30日以前であるため、改定前の手数料が適用されます。

ただし、在留期間更新許可申請は、通常、現在の在留期間が満了するおおむね3か月前から行います。在留期限がまだ先の方が、手数料の改定を避けることだけを目的として、自由に更新申請を前倒しできるわけではありません。

また、9月30日の直前は申請の集中や書類不備も想定されます。旧料金の適用を希望する場合でも、受付日を確実にするため、余裕を持って準備する必要があります。

オンライン申請の納付方法も変わる

2026年10月1日以降にオンラインで行う申請については、手数料の納付方法も変更されます。

オンライン申請では、従来の収入印紙による納付ではなく、審査完了後に案内されるコンビニ決済又は銀行決済によって納付します。

入管へ納める手数料とは別に、指定委託事業者への決済手数料が必要です。

  • オンライン手数料が42,000円までの区分:決済手数料330円
  • オンライン手数料が56,000円又は65,000円の区分:決済手数料550円

3か月以下の区分は、窓口申請とオンライン申請の入管手数料がいずれも10,000円です。そのため、決済手数料を含めると、オンラインの支払総額は10,330円となります。

それ以外の区分では、決済手数料を加えても、オンライン申請の支払総額は窓口申請より低く設定されています。

企業や行政書士がオンライン申請を行う場合は、決済案内メールを確認する担当者、納付期限、立替精算の方法なども整理しておく必要があります。

永住許可の手数料は20万円へ

今回の改定で特に大きな影響があるのが、永住許可です。

手続2026年9月30日までの申請2026年10月1日以降の申請
永住許可10,000円200,000円

永住許可の手数料は、現在の20倍となります。永住許可申請はオンライン申請の対象ではないため、変更・更新のようなオンライン申請の料金設定はありません。

なお、入管へ納付する手数料は、永住許可を受ける際に納付するものです。申請書の作成や証明書の取得にかかる費用、行政書士へ依頼する場合の報酬とは別になります。

永住許可の手数料が大きく上がるため、「9月中に申請した方がよいのではないか」と考える方もいると思います。

しかし、永住許可は、手数料だけを理由に申請を急ぐべき手続ではありません。

  • 必要な在留年数を満たしているか
  • 収入や世帯の生計状況に問題がないか
  • 住民税を適正かつ期限どおり納付しているか
  • 年金や健康保険に未納・納付遅れがないか
  • 出国日数や出国期間が多すぎないか
  • 扶養人数と収入のバランスに問題がないか
  • 交通違反や刑罰歴に問題がないか
  • 現在の在留資格に合った活動をしているか

書類や要件が整わないまま申請を急ぐと、不許可となる可能性があります。旧料金を利用できるかだけでなく、許可の見込みがある状態かどうかを慎重に確認することが重要です。

2027年4月には永住許可制度自体も変わる

永住許可については、2026年10月の手数料改定に加えて、2027年4月1日から許可基準と取消制度に関する改正が施行されます。

許可基準については、収入、年金、日本語能力、法令や日本の制度に関する理解、子どもの就学状況、出国期間などに関する新しいガイドライン案が公表されています。ただし、本記事の更新時点では、ガイドラインの具体的内容には意見募集段階の事項が含まれています。

また、永住者が公租公課を故意に納付しない場合などを対象とする永住許可の取消制度も導入されます。

これらは2026年10月の「手数料改定」とは別の制度変更です。詳細については、「2027年4月の永住許可制度改正|許可基準と取消制度の見直し」をご参照ください。

減額・免除の対象は限定される

2026年10月1日から、一定の要件を満たす方について、手数料を減額又は免除できる制度も設けられます。

減額の対象となり得るのは、生活保護法に規定する要保護者に準ずる程度に困窮していると認められ、かつ、人道上の配慮をする必要がある方などです。

手続減額後の手数料
在留資格変更・在留期間更新
(許可期間が3か月を超える場合)
10,000円
永住許可20,000円

ただし、経済的に苦しいという事情だけで、広く一般的に減額される制度ではありません。

永住許可について減額対象となり得る方は、日本人、永住者又は特別永住者の配偶者又は子等に限定されています。

また、減額対象であることを示す資料を提出する場合は、オンラインではなく窓口で申請する必要があります。該当する可能性がある場合は、申請前に対象要件と必要資料を確認することが重要です。

外国人を採用する企業への影響

今回の改定は、外国人本人だけでなく、外国人を雇用する企業にも影響します。

特に、次のような企業では、更新費用と社内手続の見直しが必要です。

  • 外国人社員を複数名雇用している企業
  • 特定技能外国人を継続的に雇用している企業
  • 留学生を新卒採用する企業
  • 外国人社員の更新時期が集中している企業
  • 変更・更新の手数料を会社が負担している企業
  • 外国人社員の家族分まで費用を支援している企業

たとえば、本人、配偶者、子どもの3人について、それぞれ1年の在留期間が許可された場合、窓口申請の手数料は合計99,000円となります。

オンライン申請の場合でも、決済手数料を含めて1人27,330円、3人では合計81,990円です。

外国人社員が多い企業では、更新時期が集中する月に費用負担も集中するため、次の点を確認しておく必要があります。

  • 外国人社員ごとの在留期限と申請予定日
  • 本人負担か会社負担かという社内方針
  • 会社負担とする場合の予算と精算方法
  • オンライン申請を利用する体制
  • 決済案内メールを管理する担当者
  • 行政書士報酬と入管手数料の区分
  • 家族分の手数料を支援するかどうか

外国人採用全体の基本については、「外国人を採用する前に企業が確認すべき在留資格の基本」もあわせてご参照ください。

外国人本人への影響

外国人本人にとっても、今回の改定による負担は小さくありません。

特に影響が大きいのは、1年更新が続いている方、家族全員の更新時期が近い方、会社が更新手数料を負担していない方、永住許可申請を検討している方です。

変更・更新の手数料は、原則として申請1件ごとに必要です。本人、配偶者、子どもがそれぞれ更新する場合は、家族の人数分の負担が発生します。

一方で、長い在留期間が許可されれば、次回更新までの期間も長くなります。単に1回当たりの金額だけでなく、更新頻度を含めて考える必要があります。

長期の在留期間を希望する場合は、日頃から在留資格に合った活動、届出、納税、社会保険、雇用状況などを適正に保つことが重要です。

企業が今から準備しておきたいこと

  • 外国人社員の在留期限一覧を更新する
  • 2026年9月から10月に申請時期を迎える社員を確認する
  • 9月30日までに申請可能かを確認する
  • 必要書類の準備を早めに開始する
  • 本人負担・会社負担の方針を明確にする
  • 2026年度以降の更新費用を予算へ反映する
  • オンライン申請と決済の担当者を決める
  • 外国人社員向けの案内文を更新する
  • 行政書士への報酬と入管手数料を分けて管理する
  • 永住申請希望者については、手数料だけでなく許可要件を確認する

外国人社員の在留期間更新で会社が準備する書類については、「外国人社員の在留期間更新で会社が準備すべき書類」もご参照ください。

まとめ

  • 在留手数料の改定は2026年10月1日に施行される
  • 変更・更新は、許可された在留期間に応じた段階制になる
  • 窓口申請は10,000円から75,000円となる
  • オンライン申請は10,000円から65,000円となる
  • オンライン申請には330円又は550円の決済手数料が別途かかる
  • 永住許可の手数料は10,000円から200,000円になる
  • 2026年9月30日までに行った申請には旧料金が適用される
  • 減額・免除制度はあるが、対象者は限定される
  • 企業は在留期限、費用負担、オンライン決済の管理体制を見直す必要がある
  • 2027年4月の永住許可基準・取消制度の改正は、今回の手数料改定とは別に確認する必要がある

今回の改定で重要なのは、単に「手数料が高くなる」と知ることだけではありません。

自分又は外国人社員の申請日がいつになるのか、許可された在留期間によっていくら必要になるのか、窓口とオンラインのどちらを利用するのかを、あらかじめ整理しておく必要があります。

一方で、旧料金を利用するために、要件や必要書類が整わないまま申請を急ぐことは適切ではありません。申請時期と許可の見込みをあわせて検討することが大切です。

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手数料改定の前後では、申請日によって適用額が大きく変わります。個別の在留期限や申請内容を確認したうえで、適切な申請時期をご案内します。

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参考資料・出典

本記事は、2026年8月30日時点で出入国在留管理庁から公表されている情報に基づいています。個別の申請については、申請時点の最新情報をご確認ください。