Ⅰ-19. 外国人社員の在留期限管理を会社で行う方法

外国人社員を継続して雇用する会社にとって、在留期限の管理は非常に重要です。

外国人社員本人が在留期間更新許可申請を行う場合でも、会社が期限を把握していなければ、更新準備が遅れたり、必要な会社資料を用意できなかったりすることがあります。

在留期限を過ぎてしまうと、本人にとって大きな問題になるだけでなく、会社にとっても雇用継続上のリスクになります。

この記事では、外国人社員の在留期限を会社で管理する方法を整理します。


1. 在留期限管理が必要な理由

外国人社員は、在留カードに記載された在留期限まで日本に在留することができます。

引き続き同じ在留資格で勤務する場合には、在留期間満了前に在留期間更新許可申請を行う必要があります。出入国在留管理庁は、在留期間更新許可申請について、現在の在留資格を変更せず、在留期間を超えて引き続き在留を希望する場合の申請と説明しています。

会社が期限を把握していないと、次のような問題が生じる可能性があります。

  • 更新申請の準備が遅れる
  • 会社資料の準備が間に合わない
  • 在留期限直前に本人が慌てる
  • 更新結果が出る前に期限が来る
  • 在留資格上のリスクに気づくのが遅れる

2. 更新申請は概ね3か月前から準備する

在留期間更新許可申請は、在留期間満了日以前に行う必要があります。6か月以上の在留期間を有する場合は、在留期間満了のおおむね3か月前から申請できます。(参考:出入国在留管理局ホームページ

会社としては、申請可能時期に入ってから慌てるのではなく、少なくとも次のようなスケジュールで管理すると実務上安心です。

時期会社側の対応
期限6か月前対象者リストを確認
期限4か月前本人へ更新時期を案内
期限3か月前申請準備開始、会社資料を用意
期限2か月前申請状況を確認
期限1か月前追加資料・結果通知の確認
許可後新しい在留カードの内容を確認

3. 管理台帳に記録する項目

会社で在留期限を管理する場合、外国人社員ごとの管理台帳を作成しておくと便利です。

管理項目内容
氏名在留カード表記に合わせる
国籍・地域在留カードの記載
在留資格技人国、特定技能、永住者など
在留期限期限日
在留期間1年、3年、5年など
就労制限就労制限の有無
資格外活動許可必要に応じて確認
所属部署現在の配属先
職務内容在留資格との関係を確認
更新予定日社内管理上の目安
申請状況未着手、準備中、申請済、許可済
新カード確認日許可後の確認日

在留カードのコピーを保管する場合は、個人情報として適切に管理する必要があります。


4. 在留カードの原本確認とコピー管理

在留期限を管理するために、会社が在留カードの写しを保管することがあります。

ただし、在留カードには個人情報が含まれています。
保管する場合には、利用目的を明確にし、閲覧できる担当者を限定し、退職後の保管期間や廃棄ルールも決めておくことが望ましいです。

会社としては、次のようなルールを整えるとよいでしょう。

  • 入社時に原本を確認する
  • コピーを取る場合は本人に利用目的を説明する
  • 管理台帳に在留期限を記録する
  • 更新後は新しい在留カードを確認する
  • 古いコピーの扱いを決めておく
  • アクセスできる担当者を限定する

5. 申請中に期限が来る場合の特例期間

在留期間満了前に在留期間更新許可申請または在留資格変更許可申請を行い、期限までに結果が出ない場合、一定の特例期間が認められることがあります。

出入国在留管理庁は、在留期間更新許可申請等を行った場合、処分がされる時または在留期間満了日から2か月が経過する日のいずれか早い時まで、従前の在留資格で在留し、従前の活動を行うことができると説明しています。(参考:「特例期間とは」出入国在留管理局ホームページ)

特例期間中は、在留カード裏面に申請中であることが記載される場合があります。ただし、オンライン申請の場合は裏面記載がないこともあるため、申請受付情報などで確認する必要があります。


6. 在留期限管理と職務内容管理はセットで行う

在留期限だけを管理しても十分ではありません。

特に就労系在留資格では、現在の職務内容が在留資格に合っているかも確認する必要があります。

たとえば、次のような事情がある場合には、更新前に整理が必要です。

  • 転職後初めての更新
  • 部署異動があった
  • 職務内容が変わった
  • 収入が大きく下がった
  • 会社が赤字になった
  • 雇用契約期間が短い
  • 派遣先・勤務場所が変わった

更新申請では、単に在留期限を延ばすだけでなく、現在の活動の継続性が確認されます。


7. よくある注意点

在留期限管理では、次のようなミスが起こりやすいです。

  • 本人任せで会社が期限を把握していない
  • 在留期限と雇用契約期間を混同している
  • 更新申請の3か月前まで何も準備していない
  • 新しい在留カードを確認していない
  • 申請中の特例期間を誤解している
  • 部署異動後の職務内容を確認していない
  • 在留カードコピーを適切に管理していない

まとめ

外国人社員の在留期限管理は、会社が外国人雇用を継続するうえで重要な社内管理項目です。

在留期限を台帳で管理し、期限の数か月前から本人に案内し、会社資料の準備を進めることで、更新手続きの遅れを防ぎやすくなります。

また、在留期限だけでなく、現在の職務内容、勤務先、報酬、雇用条件が在留資格と整合しているかも確認することが大切です。


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