0-3. 在留資格手続きの全体像|認定・変更・更新・取得・永住・資格外活動

∞ 在留資格の基礎知識・総論

在留資格に関する手続きには、複数の種類があります。

海外にいる外国人を日本に呼び寄せる場合、日本にいる外国人が活動内容を変更する場合、現在の在留資格で引き続き在留する場合、日本で生まれた子どもが在留資格を取得する場合など、状況によって必要な手続きは異なります。

「入管手続き」と一言でいっても、実際には目的に応じて申請の種類を選ぶ必要があります。

この記事では、在留資格手続きの全体像を、認定・変更・更新・取得・永住・資格外活動などの主な手続きに分けて整理します。


1. まず本人が「海外にいるか」「日本にいるか」を確認する

在留資格手続きを考えるとき、最初に確認すべきなのは、外国人本人が現在どこにいるかです。

外国人本人の現在地
├─ 海外にいる
│ └─ 日本へ呼び寄せる手続き
│ → 在留資格認定証明書交付申請

└─ 日本にいる
├─ 活動内容を変える
│ → 在留資格変更許可申請
├─ 同じ活動を続ける
│ → 在留期間更新許可申請
├─ 日本で出生した等
│ → 在留資格取得許可申請
├─ 永住者になりたい
│ → 永住許可申請
└─ 本来の活動以外で働きたい
→ 資格外活動許可申請

同じ「日本で働きたい」という相談でも、本人が海外にいる場合と、すでに日本にいる場合では、入口となる手続きが違います。


2. 在留資格認定証明書交付申請

在留資格認定証明書交付申請は、主に海外にいる外国人を日本に呼び寄せるときに行う手続きです。

たとえば、次のような場合です。

  • 海外在住の外国人を日本企業が採用する
  • 外国人配偶者を日本に呼ぶ
  • 海外にいる子どもを家族滞在で呼ぶ
  • 外国人経営者を日本に呼ぶ
  • 留学生を海外から受け入れる

在留資格認定証明書は、日本で行おうとする活動が在留資格に該当することなどを、入国前にあらかじめ確認するものです。交付された証明書は、在外公館での査証申請や上陸申請の際に利用されます。


3. 在留資格変更許可申請

在留資格変更許可申請は、日本にいる外国人が、現在の在留資格とは異なる活動を行おうとする場合に行う手続きです。

代表例は次のとおりです。

現在の在留資格変更後の例主な場面
留学技術・人文知識・国際業務卒業後に就職
留学経営・管理卒業後に起業
家族滞在就労系在留資格フルタイム就職
技人国日本人の配偶者等日本人と結婚
短期滞在他の中長期資格原則として慎重な検討が必要

出入国在留管理庁は、在留資格変更許可申請について、現在の在留資格で在留している外国人が、在留目的とする活動を変更して別の在留資格に該当する活動を行おうとする場合に行う申請と説明しています。


4. 在留期間更新許可申請

在留期間更新許可申請は、現在の在留資格を変更せず、引き続き同じ活動を続ける場合に行う手続きです。

たとえば、次のような場合です。

  • 技術・人文知識・国際業務で同じ会社に勤務し続ける
  • 日本人の配偶者等として夫婦生活を継続する
  • 経営・管理で事業を継続する
  • 留学生が同じ教育機関で在学を継続する
  • 家族滞在で扶養関係が継続する

更新申請は、現在の在留資格の活動を継続しようとする外国人が対象です。6か月以上の在留期間を有する場合、在留期間満了のおおむね3か月前から申請できます。


5. 在留資格取得許可申請

在留資格取得許可申請は、日本において出生した外国人の子どもなどが、日本で引き続き在留するために在留資格を取得する手続きです。

たとえば、日本に在留する外国人夫婦の間に日本で子どもが生まれた場合、その子どもが日本国籍を取得しないケースでは、在留資格取得許可申請が問題になります。

この手続きは、変更や更新とは異なり、新たに日本で在留資格を取得するためのものです。


6. 永住許可申請

永住許可申請は、現在の在留資格から「永住者」への在留資格変更を求める特別な手続きです。

永住者になると、在留期間の更新は不要になり、就労制限もなくなります。
ただし、永住申請では、在留年数、収入、納税、年金、健康保険、素行、在留状況など、多くの事情が確認されます。

通常の更新申請よりも、確認される範囲が広い手続きです。


7. 資格外活動許可申請

資格外活動許可申請は、現在の在留資格で認められている活動以外に、収入を伴う活動や報酬を受ける活動を行うための許可です。

代表例は、留学生や家族滞在の方がアルバイトをする場合です。

ただし、資格外活動許可を受けても、無制限に働けるわけではありません。
時間制限や業務内容の制限があります。


8. 就労資格証明書交付申請

就労資格証明書交付申請は、外国人が行おうとする就労活動が、現在の在留資格で認められる活動に該当するかを確認するための手続きです。

特に、外国人社員が転職する場合に、転職後の仕事内容が現在の在留資格で問題ないかを確認するために利用されることがあります。

必ず取得しなければならないものではありませんが、企業側・本人側の安心材料になることがあります。


9. 手続き選択を誤りやすいケース

実務上、次のようなケースでは手続きの選択に注意が必要です。

ケース注意点
留学生が就職する更新ではなく変更が必要
海外在住者を雇用する認定申請が基本
転職した外国人社員変更が必要か、更新で足りるかを確認
配偶者と離婚した更新ではなく変更が必要になることがある
日本で子どもが生まれた在留資格取得許可申請が問題になる
短期滞在から長期滞在へ原則として慎重な検討が必要

まとめ

在留資格手続きには、認定、変更、更新、取得、永住、資格外活動、就労資格証明書など、複数の種類があります。

本人が海外にいるのか日本にいるのか、日本で何をするのか、現在の在留資格と活動内容が変わるのかによって、必要な手続きは異なります。

個別の在留資格を検討する前に、まずどの申請手続きが必要なのかを整理することが重要です。


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