7. 子どもの出生・認知・親子関係と在留資格の手続き

Ⅱ 家族結婚身分系資格

外国人夫婦に日本で子どもが生まれた場合や、日本人または永住者との間に子どもがいる場合、子どもの国籍や在留資格の確認が必要になります。

子どもの出生、認知、親子関係は、在留資格の判断に関わる重要な要素です。

この記事では、子どもの出生・認知・親子関係と在留資格の基本を整理します。


日本で外国人夫婦に子どもが生まれた場合

父母がいずれも外国籍の場合、日本で子どもが生まれても、当然に日本国籍を取得するわけではありません。出入国在留管理庁は、父母ともに外国籍の場合、日本で生まれた子どもは日本国籍を取得できず、本国への出生届やパスポート発給手続きが必要になると案内しています。

また、日本で生まれた外国籍の子どもが、出生の日から60日を超えて日本に在留しようとする場合には、在留資格取得許可申請が必要です。出入国在留管理庁のQ&Aでは、この申請は出生の日から30日以内に行う必要があり、出生の日から60日以内に日本から出国する場合などには申請不要となる場合があるとされています。


在留資格取得許可申請とは

在留資格取得許可申請とは、日本で出生したことなどにより、上陸手続きを経ずに日本に在留することとなった外国人が、60日を超えて日本に在留する場合に在留資格を取得するための手続きです。

子どもの場合、父母の在留資格や生活状況に応じて、次のような在留資格が検討されます。

  • 家族滞在
  • 永住者の配偶者等
  • 日本人の配偶者等
  • 定住者
  • その他個別の在留資格

どの在留資格になるかは、父母の国籍、在留資格、出生場所、親子関係、扶養状況などによって異なります。


日本人の子として出生した場合

在留資格「日本人の配偶者等」には、日本人の子として出生した人も含まれます。出入国在留管理庁は、この在留資格の対象として、日本人の配偶者、特別養子、日本人の子として出生した人を挙げています。

ただし、子どもが日本国籍を有するか、外国籍で在留資格が必要かは、国籍法や親子関係の成立時期なども関係します。

そのため、出生届、認知届、戸籍への記載、外国側の国籍取得手続きなどを確認しながら、在留資格の要否を整理する必要があります。


認知が関係する場合

認知が問題になるのは、主に父母が婚姻していない状態で子どもが生まれ、法律上の父子関係を確認する必要がある場合です。婚姻している夫婦の間に生まれた子については、通常、この意味での認知は問題になりません。

たとえば、日本人父と外国人母の間に婚姻前に子どもが生まれた場合や、外国人父との法律上の親子関係を資料で示す必要がある場合には、認知の有無や時期が確認事項となることがあります。

在留資格の手続きでは、子どもが「日本人の子」「永住者の子」「外国人の扶養を受ける子」など、どの立場にあるのかを判断するために、親子関係を示す資料が必要になります。その資料として、出生届受理証明書のほか、認知がある場合には認知届受理証明書などを提出することがあります。

ただし、認知があることだけで在留資格が決まるわけではありません。実際には、子どもの国籍、親の国籍・在留資格、監護・養育の実態、日本での生活基盤などとあわせて判断されます。


永住者の子として出生した場合

永住者または特別永住者の子として日本で出生し、その後引き続き日本に在留している場合には、「永住者の配偶者等」が問題になることがあります。出入国在留管理庁の資料では、「永住者の配偶者等」は永住者・特別永住者の配偶者、または永住者・特別永住者の子として本邦で出生し引き続き在留している者と整理されています。

一方、海外で出生した永住者の子を日本に呼ぶ場合などは、別の在留資格を検討する場合があります。

出生場所とその後の在留状況は、子どもの在留資格を考えるうえで重要です。


子どもを海外から呼ぶ場合

子どもが海外にいる場合、日本に呼び寄せるには在留資格認定証明書交付申請を検討します。

主な確認事項は次のとおりです。

確認事項内容
親子関係出生証明書、戸籍、認知関係
子どもの国籍パスポート、国籍証明
日本にいる親の在留資格日本人、永住者、就労資格など
扶養能力収入、住居、生活費
監護状況誰が子どもを養育するか
就学予定学校、年齢、生活環境

子どもの呼び寄せでは、単に親子関係があるだけでなく、日本で誰がどのように養育するかを整理することが重要です。


よくある注意点

子どもの在留資格では、次の点に注意が必要です。

  • 出生後の在留資格取得申請を忘れている
  • 本国への出生届やパスポート取得をしていない
  • 出生届受理証明書や認知届受理証明書を準備していない
  • 親子関係を示す資料が不足している
  • 子どもの国籍を確認していない
  • 扶養者の収入や住居の資料が不足している
  • 海外出生か日本出生かを整理していない
  • 認知と在留資格の関係を混同している

子どもの手続きは、出生届、国籍、パスポート、在留資格が関係するため、早めに全体を整理することが重要です。


まとめ

子どもの出生・認知・親子関係は、在留資格の手続きに大きく関わります。

外国人夫婦に日本で子どもが生まれ、60日を超えて日本に在留する場合には、原則として在留資格取得許可申請が必要になります。

また、日本人の子、永住者の子、外国人の扶養を受ける子など、親の国籍や在留資格、出生場所、認知・親子関係によって、検討すべき在留資格が変わります。


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